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Quadra Eva

エヴァQ信者

ハンスもゲイ【アナと雪の女王】

映画 アナと雪の女王

◆トロールは善意の馬鹿

 トロールを肯定してしまっている感想が多いが、この作品でのトロールは文字通り石頭の、保守的な田舎者の喩えとして描かれている。トロールは真実の愛と連呼しながらもちろんそれを誤解している。愛さえあればという曲の原題 fixer-upperは「修理が必要」という意味で、トロールはアナやエルサをFIX=矯正しようとしている。誰もが完璧ではないと和訳では言いながらも、実はマイノリティを暗に病気のように治療すべきものだと言っている。しかもそこに悪意が全くない。原詩と和訳は180度変わっているとも言えるが、和訳でもお節介さは感じることができる。

 トロールがエルサの能力を治療の名目で封殺したことが全ての元凶なのに、彼らをあえて悪役にせず、何の罰も与えなかった作り方は非常に上手い。トロールの行動は悪意ではなく、単純に無知さからくる過ちだからだ。

 作品はトロールを断罪しないが、教育もしない。彼らにもまた無知でいる権利があるからだ。

  

◆ハンス王子もゲイ

 サウナ屋がゲイという説は有名だが、ハンス王子もゲイだとは考えられないだろうか。

 LGBTを弾圧するマジョリティの役割を担っているのはウェーゼルトン公爵とその軍隊だし、弾圧はせず不理解なだけのマジョリティはトロールだが、残ったハンスは意外にもマジョリティ側ではない。ハンス自身もマイノリティだから、アナとそっくりという歌が生まれるのだ。

 ハンスはゲイだからアナとキスは出来ないし、それが原因で、自分の家から存在しないものとして厄介払いされたのだろう。そういう意味では、結婚せずに権力を得るために他人の王家を乗っ取るのは理にかなっている。

 だからハンスは本気で冬が去ることを望むと発言している。全てが演技だが、そこだけは本心だったはずだ。マイノリティに厳しくない世界を望んでいる。ハンスはいわば、完全に悪堕ちしてしまった場合のエルサの姿なのは言うまでもない。

 

Let it goについて

 この曲について今更語ることはないが、中盤の苦難の曲でありながらエンディング曲にもなるということなので、この諦めに似た歌詞が結論と言っていいだろう。相互理解とは無知との戦いなのに、無知なトロールを放置しているのだから、言いたいやつには言わせておけ的な(haters gonna hate的な)諦観こそが希望なのだという結論だろう。